今回は2022年皐月賞馬・ジオグリフの全弟で一本。全兄と同じくサンデーレーシング×木村厩舎ラインで、募集価格も2倍以上(3,200万円→7,000万円)。大スベリはないと考えるのが普通だが、兄が渾身の一発屋だった可能性もある。しっかり分析してみよう。
ロスパレドネス

キムテツ厩舎といえばパワー。ドレフォンとのパワーのぶつかり合いは相性良さそうだが。
血統分析
ドレフォン×キングカメハメハ×サンデーサイレンスの配合。母はローカル中距離を中心に6勝を上げている。Nureyev≒ノーザンテーストを軸とした欧州スタミナが豊富だが、スピード血統はサンデーサイレンスくらいしかなく、スピード不足のやや古い血統である。
本馬の父はドレフォン。父は米血スピードが豊富な早熟スプリンター。母のスピード不足を補っているし、父がわずかに持つ欧州スタミナがNureyev≒ノーザンテーストと反応して距離も持つ。そして馬体の完成が早く、POG向きではある。一方で父母の相性は良くなく、ポテンシャル自体は高くない。2歳戦序盤に強いが、徐々にパフォーマンスが落ちるタイプ。適正距離は1600m-2000m、一本調子で上がりが35秒以上かかる北海道や冬の中山などが合う。重馬場はこなせる、ダートは得意。
個体分析
4月時点でゲート試験済み、6月デビュー予定。やはり完成度は高いし、NF天栄でじっくり調整できており、速攻系としての安定感は間違いない。1勝もできないことはさすがにないはず。
問題は8連産の8番仔と、活力がかなり心配な点。全兄・ジオグリフは完成度の高さ・活力の高さから新馬・札幌2歳を連勝できた結果、無駄使いを防げて皐月賞まで賞味期限が持った。しかしこれは「ハマった」パターン。完成度が高い反面、パフォーマンスが大きく上がることは期待できず、活力不足からの調子落ちなどがあると想像以上に早く頭打ちになりそう。POG的には「全兄より優れた全弟など存在しない説」を提唱した上で、リスクの問題からドラフト等でも優先度は下げておきたい。
総合評価
血統評価:C
個体評価:C
総合評価:C
米血スピード豊富で、2歳戦序盤に強いが、徐々にパフォーマンスが落ちるタイプ。ゲート試験済で6月デビュー予定と、速攻系としての安定感は間違いないが、8連産の8番仔で活力がかなり心配。ポテンシャルも高くなく、想像以上に早く頭打ちになるリスクが高いと判断したい。適正距離は1600m-2000m、北海道や冬の中山などが合う。重馬場はこなせる、ダートは得意。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
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