今回はジャスティン・三木正浩オーナーの所有馬で一本。杉山厩舎とのラインはアグリ・ジャスティンパレス・エリカエクスプレスと、短期間で3頭の重賞馬が出ており、ライン派は確実にマークしてくる存在だが、この馬の評価は。
ジャスティンルマン

当馬は「セレクトセール土下座事件」(いちおう真偽不明)の後に購入されている。出禁ではないようだが、地雷踏まされても文句言えない立場ではある。
血統分析
スワーヴリチャード×Frankel×Elusive Cityの配合。母はRainbow Quest4×3、Galileoといった重厚な欧州スタミナに、Gone West・Nijinskyといった米血を足した米欧混血。Danzigクロスを入れてスピードを増してはいるが、米欧混血のズブさが出て、日本向きのキレがないタイプである。またND系多重クロスの影響から、母の影響力が強いのも特徴である。
当馬の父はスワーヴリチャード。欧州ナスルーラ×Princequillo×Hyperion×Mahmoudの組み合わせを複数持つ相似配合で、これにサンデーサイレンスを加えることで、日本的な「溜めて伸びる脚」を使うタイプの種牡馬である。しかし母は「溜めて伸びる脚」を一切持っておらず、父とは全くタイプが異なる。父母の相性は良くなく、ポテンシャルはあまり高くない。適正距離は1600m-2200m、先行して惰性で流れこめる、京都外回り、中京が合う。上がりの脚に限界があるので、高速馬場は向かない。重馬場・ダートはこなす程度。
個体分析
4月時点で未入厩。4番仔の2連産目と、活力は問題ない。4月16日とやや遅生まれだが、父母とも仕上がりが早いし、1歳6月時点で468kgとサイズも標準的なので、POG期間内にそれなりに数は使えそう。夏競馬はあまり合わないタイプなので、秋デビューであれば十分計算は立つ。また預託厩舎である杉山晴紀厩舎はプラス材料。この厩舎は馬によって育成方法を変えるためか、キレのない米欧混血の育成が非常にうまい。レースでも米欧混血なりの作戦を出して、しっかり賞金を稼いでくる。
とはいえ、馬個体のポテンシャルが飛びぬけている感じはないので、相手を見極めながら、数を使ってどうかというところ。ドラフト時点で順調であれば、中位~下位で拾うくらいが妥当か。
総合評価
血統評価:D
個体評価:B
総合評価:C
父と母のタイプが異なるため、ポテンシャルはあまり高くない。ただ活力・仕上がり・馬体は問題なさそうで、POG期間内にそれなりに数は使えそうだし、杉山晴紀厩舎も合う。適正距離は1600m-2200m、先行して惰性で流れこめる、京都外回り、中京が合う。上がりの脚に限界があるので、高速馬場は向かない。重馬場・ダートはこなす程度。ドラフト中位~下位で拾うのが妥当。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
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