今回はPOGファンならマーク必須、母チェッキーノの産駒で一本。初仔のノッキングポイント、2番仔のチェルヴィニアは相次いで重賞勝ちしたが、3番仔のアルレッキーノは気が触れており、株価はやや落ち着いた印象。4番仔はどっちに出る?
チェルヴァーラ

兄姉は木村厩舎・国枝厩舎という関東のトップトレーナーに預託されていたが、今回松下厩舎に預託された真意とは?
血統分析
エピファネイア×キングカメハメハ×サンデーサイレンスの配合。母はイギリス系の欧州スタミナ×各種の米血スピード・スタミナを持ち、ややズブさはあるものの優れた配合の馬。スローペースは不向きだが、クラシック向きの溜めて伸びる脚を持つタイプである。この欧州スタミナを活かしたのがノッキングポイント・チェルヴィニアであり、活かさずに早熟性にシフトしたのがアルレッキーノである。どっちが正解かは語るに及ばず、である。
本馬の父はエピファネイア。父母のシーザリオが持つ欧州スタミナが強みの種牡馬であり、チェッキーノの強みは十分に活かせる配合。サンデーサイレンス4×3、Sadler’s Wells≒Nureyev4×5を持ち、近年の日本競馬で活躍しているインブリードも複数持っている。血統だけなら極上だろう。適正距離は2000m-2600m、溜めて伸びる脚を使える東京、中京がベスト、洋芝の札幌や冬競馬も合う。重馬場はこなせるがダートは不得手。
個体分析
3月時点で入厩済み。母は藤沢厩舎だったこともあり、デビューは12月と遅かったが、兄姉を見る限りは丈夫で仕上がり早の血統なのだろう。欧州血統でここまで順調なのはかなりのプラス材料だし、4番仔でまだ牝系にも活力がある、ここまでは全く問題ない。
気になるのは松下厩舎への預託である。松下厩舎×ノーザンファームを掘り下げると、ここまで牝馬しか走っていない。開業初期のディーパワンサ(中京2歳S勝ち)をはじめ、直近ではレシステンシア、ショウナンザナドゥ、ビップデイジー、チェレスタと、クラシック級の活躍馬は全て牝馬である。ではなぜ当馬が「牝馬の松下厩舎」に預託されたのか、ここに2つの仮説を用意してみた。
①松下厩舎にクラシックを取らせるため
②松下厩舎に責任を取らせるため
もちろん、当馬のデキが悪くて②の可能性もあるが、それだと早期入厩・早期デビュー(濃厚)の説明がつかないし、もっとゆっくり進めるベテラン厩舎でも良かったはず。また預託が決まったのがノッキングポイント・チェルヴィニアの活躍後、アルレッキーノの活躍前と考えれば、ここまで着実にNFへの実績を積んできた松下厩舎へのご褒美の可能性が高いとみた。厩舎初の牡馬クラシック制覇を共に見届けたい方は、ドラフト1位で行っても良いと思う。
総合評価
血統評価:S
個体評価:A
総合評価:A+
母チェッキーノの強みを十分に活かせる配合で、血統だけなら極上だろう。3月時点で入厩済み、欧州血統でここまで順調なのはかなりのプラス材料。松下厩舎への預託はNFからのご褒美の可能性が高いと考え、積極的に指名したい。適正距離は2000m-2600m、東京、中京がベスト、洋芝の札幌や冬競馬も合う。重馬場はこなせるがダートは不得手。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
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