今回はシルクが誇るピラミマ牝系の期待馬で一本。母は期待されつつも2勝止まりだったが、当馬は通称「マラソン馬」に選定されて注目を浴びている。この馬の評価やいかに。
アストロレガシー

2024年のマラソン馬・オーセンティアンは2戦0勝、メランジェは1戦1勝と影が薄かった。しかし油断してると重賞勝ち馬が出るのが「マラソン馬あるある」。
血統分析
リオンディーズ×ディープインパクト×Unbridled’s Songの配合。母母ピラミマは米国出身であり米血スピードが豊富だが、同時にナスルーラ×Princequillo×Hyperionという「溜めて伸びる」欧州血統を隠し持っていた。母ルナステラはディープインパクトを配合し、欧州スピードをより強化した配合だが、一方で欧州スタミナはそこまで強くなく、馬力やパワーが弱めな牝系でもある。
本馬の父はリオンディーズ。Sadler’s Wells≒Nureyevの欧州スタミナ血統が母父ディープインパクトと相性が良いし、キンカメが内包するラストタイクーンと母の欧州ナスルーラと相性が良い。さらにサンデーサイレンス4×3を加えてスピードも加えている。母の特徴をうまく拾いながら、父の強みも出せそうな好配合と言えそうだ。適正距離は1600-2400m、中距離の高速馬場で、直線の長い東京・新潟がベストだが、どんな条件でもこなせて大崩れしにくいタイプ。重馬場もダートもこなせる。
個体分析
4月時点で未入厩、秋デビュー目標。2月生まれなのに移動前なのは気になるが、母馬から帝王切開で生まれた関係で成長途上なのかもしれない。とはいえ、2番仔で活力も十分だし、2歳4月時点で476kgと馬格の心配もない。そして「マラソン馬」ならば競争馬としての欠陥は少ないはず。成長が追い付けば、ポテンシャルの発揮にはさほど影響ないとみる。
問題は武英智厩舎への預託。代表馬・メイケイエールとペプチドナイルを筆頭に、活躍馬は牝馬とダート馬に偏っており、実際にノーザンFは牝馬を中心に預託している(牡馬3頭:牝馬14頭)。厩舎にノウハウがない以上、いきなり中距離牡馬の育成は正直ハードルが高いとは思うが、馬自身のポテンシャルとノーザンファームしがらきを信じて、指名する価値はあると判断したい。
総合評価
血統評価:A
個体評価:C
総合評価:B
母の欧州スピードと、父の欧州スタミナを合わせた好配合。秋デビューだが活力もあるし、「マラソン馬」ならば欠陥は少ないはず。中距離牡馬の実績がない武英智厩舎への預託は不安材料だが、指名する価値はあると判断したい。適正距離は1600-2400m、中距離の高速馬場で、直線の長い東京・新潟がベスト。大崩れしにくいタイプで、重馬場もダートもこなせる。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
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