今回はG1を2勝した名牝の2番仔で一本。東京開幕週デビュー濃厚でドラ1候補にも挙がるが、「6月東京×萩原厩舎×NF天栄×牝馬」の方程式の解がレディナビゲーターとなると二の足を踏みがち。本当にドリームが見られるのか?それともナイトメアの方か?しっかり分析してみよう。
ドリームコア

方程式の解にはミリオンローズ・ハイアムズビーチもいる。NF天栄の一番馬だったはずなのに、なんでこんなに地味なんだろう?
血統分析
キズナ×ハービンジャー×クロフネの配合。母はハービンジャーの欧州スタミナ部分をあまり使わず、Danehill・Nijinsky・Mr. Prospector・クロフネといった米血部分をメインに使っていた。その結果、持続的な脚を使って走りきる米血スピード・スタミナを武器にしていた。
当馬の父はキズナ。サンデーサイレンス3×4とスピードはあるし、父母とも米血主導で相性も良いだろう…と思いきや、事はそう簡単ではない。キズナの持つBusted×Acropolisのイギリス系スタミナ血統が、ハービンジャーの持つCrepelloと反応してしまい、米欧混血のズブさが出そうな配合なのだ。適正距離は1800m~2600m、中山・阪神外回りなど、パワーと惰性で粘り切る馬場が合う。締まった流れに強いが、スローではキレ負けしやすい。重馬場はこなす程度。ダートは得意で、むしろ主戦場になる可能性すらある。
個体分析
4月時点でゲート合格済、6月東京開幕週を予定。早熟血統が多いのでPOG向きだし、2番仔で活力十分、508kgと馬格もある。牧場側からも「牝馬では抜けている」とのコメントあり、能力も高そう。速攻系としては申し分ないプロフィールである。
ただし懸念点もある。まず東京コースの新馬戦はそこまで合ってないという点。米欧混血のズブさがあるため、スローペースでのキレ負け懸念がある。また今年の東京は3週しかなく、折り返しの未勝利戦がない。各陣営がしっかり仕上げてくると、いかに能力が高いと言えども、一発勝ち上がりはなかなか難しいはずだ。
また萩原厩舎への預託は微妙と言わざるを得ない。この厩舎は一度使うと最低2か月は間隔を空けてくるので、POG期間内の出走数がかなり少なくなる。また血統や適性を見極めていないのか、適条件を掴むまでに時間がかかる傾向にある。母・ノームコアが初めて東京マイルを使ったのは4歳5月とかなり遅かったし、半兄・シルバーレインもエピファネイア産駒なのにファルコンSを使っている(結果は追走に苦労して6着)。特にこの馬は母と違うタイプに出そうなので、母のイメージで使うと迷走するリスクが高くなる。馬の能力は認めたとしても、厩舎はPOG向きではなくリスクが高いと判断する。
総合評価
血統評価:C
個体評価:C
総合評価:C
米欧混血のズブさが出そうな配合。速攻系としては早熟・活力・馬格と申し分ないプロフィール。ただ東京コースの新馬戦は合っていないし、萩原厩舎の出走数の少なさ、適条件を掴むまでの長さはかなりのリスク要因でPOG向きではない。適正距離は1800m~2600m、中山・阪神外回りが合う。締まった流れに強く、スローではキレ負けしやすい。重馬場はこなす、ダートは得意。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
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