2025POG的預言・サロニカの23(サンダーバード)

★公開済

今回は藤田晋氏がセレクトセールで落札したサロミナ牝系で一本。サロミナ牝系がセレクトセールに出されたのは、実は本馬が初めてだったりする。NFとして飽和状態だから?それとも特大地雷?もしくは別の理由がある?この辺も含めて、しっかり分析していこう。

サンダーバード

サロミナ・サロニカ・サンダーバードのサ行三段活用に見えるが、英語のスペルは「Salonica」と「Thunder Bird」なので無関係。実に紛らわしい。

血統分析

エピファネイア×ディープインパクト×Lomitasの配合。母はドイツ牝系の流れを汲んでおり、ここにディープインパクトの血統を入れた、ND系多重クロスの米欧混血型である。母の競走成績を見ても分かるが、ズブさが出ておりチェンジオブペースに弱いタイプだった。

本馬の父はエピファネイア。さらに重厚なND系(Sadler’s Wells、マルゼンスキー)を2本追加しており、パワーは増幅されているが素軽さは失われている。欧州スタミナは豊富だが、日本向きのスピードが足りておらず、また米欧混血のズブさがあるため、決め手に欠ける競馬が多くなるタイプ。適正距離は2000m~3600m、タフな競馬が合うので阪神・中京が合う。逆に高速上がりを要求されるスローペースは合わない。重馬場は得意だがダートは不得手。

個体分析

4月時点でゲート済。仕上がりは早いのは当然プラス。4番仔でまだ活力もある。馬体重448kgとコンパクトで、サロミナ一族が苦労している馬格の面ではややリスクがある。また武幸厩舎も良い。藤田氏が馬主になったときからの関係でラインは強く、牝馬の仕上げには定評があるからだ。

セレクトセールに出てきたのもプラス材料だろう。母サロミナ・母サラキアのシルクが繁殖価値を重視した運営にシフトしてきているのに対し、母サロニカはサンデーレーシングであり、アワーブラッド制とは一線を画す運営をしている。よって本馬に関しては馬のデキがよいこと、またサロミナ牝系が十分に確保できていることから、単純に高く売れるセレクトセールに回したと推測できる。実際、2億6,000万円の価値がついているし、馬のデキは全く問題ない(むしろ良い)と考えたい。

問題は性別。牝馬に出たことはマイナス要素だろう。距離適正が2000m超のため、自身のスタミナが活かせる場がかなり限られてくる。また牝馬限定戦はどうしてもスローペースが多くなるので、キレ不足のこの馬には合っていない。全兄・サラコスティも2歳6月デビューから伸び悩んでいるが、同じような理由で稼ぎきれないとみる。活躍の場は3歳夏以降なのでは。

全兄の2戦目は9馬身差圧勝しており、能力は低くないと思うが、スローペースが合わない長距離馬は活躍しづらいんだよね…

総合評価

血統評価:C
個体評価:C
総合評価:C

ND系多重クロスの米欧混血型で、決め手に欠ける競馬が多くなるタイプ。仕上がり、活力、厩舎は良いし、セールに出すくらい馬のデキもよさそうだが、牝馬に出たことがマイナス要素。「距離適正が2000m超でタフな競馬」は適条件が少なく稼ぎきれないとみる。適正距離は2000m~3600m、タフな阪神・中京が合う。逆にキレを要求される舞台は向かない。重馬場は得意だがダートは不得手。

(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補

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