当馬は平田修氏がセレクトセール1歳にて2.4億円(税抜)で落札した牝馬最高額馬。半兄・グレナディアガーズ、半姉・クイーンズウォークで大当たりが出ているが、この馬の評価は?
血統表

2022年産駒の半姉・ウェリントンアーチは、POG的預言時に「箸にも棒にもかからない系」とし、特大Z評価→腰フラで未出走引退。ここまでビタ的中するとは自分でもびっくり。
血統分析
サートゥルナーリア×Harlington×Silver Deputyの配合。母ウェイヴェルアベニューはBCフィリー&メアスプリントを勝っており、Mr. Prospector4×4×5を持つ。ただしこれ以外のクロスを持たず、また様々な名血をバランスよく持つため、健康的で、種牡馬の特徴を出しやすい繁殖である。実際に、半兄・グレナディアガーズはFrankelの持つDanehillを活かして持続的なスピードを実現していたし、半姉・クイーンズウォークはキズナの瞬発力を邪魔しないよう米血を補充していた。種牡馬の特徴を活かしつつ、全く違うタイプを出せるのが特徴である。
当馬の父はサートゥルナーリア。父が持つStrom Cat、Nijinskyが母の米血と対応しており、ここは相性が良い。ただロードカナロアの持つダート血統部分が反応してしまい、ダート短距離適性がより強調されている。また父母シーザリオの欧州血統は全く活かされていないため、父サートゥルナーリアの強みである「溜めてキレる高速上がり」も発現しない。恐らくダート短距離がベスト、一本調子でポテンシャルの高くないタイプに出るだろう。ただし多重クロスがないため健康面は良好。数を使って徐々に力をつける、という方向性なら可能性はある。
適正距離は1000-1600m、短距離を一本調子に押し切る競馬が合う。キレを要求される競馬は苦手であり、溜めが利かないので強い相手は頑張れない。重馬場は苦手、ダートは得意。
個体分析
デビュー未定。空胎明けの6番仔、活力は問題なし。馬体重は2歳3月時点で444kgと標準的。ただ4月29日の遅生まれで、牝系もそこまで早熟タイプではないため、本格化は秋以降だろう。短距離型だがキレがないタイプなので、牝馬に出たのは微妙。個体面は大きなマイナスこそないものの、プラス材料にも欠ける。
福永厩舎への預託も微妙。この厩舎は間隔を開けながら、丁寧に、ソフトに仕上げていくのが特徴で「ガンガン(使って)いこうぜ」のタイプではない。馬主である平田修との実績は、騎手時代も含めて関係は深くなく、ラインとしても弱めといえよう。
預託厩舎についてもう少し掘り下げてみる。福永厩舎は今年が開業から3世代目だが、26年3月改定後の馬房数は20頭、預託頭数が49頭となっている。この数字が何の意味を持つのか、以下の表を見てもらいたい。(数字は26年3月現在)
| 厩舎名 | 馬房数 | 預託数 | 預託数/馬房数 |
|---|---|---|---|
| 栗東・矢作芳人 | 28頭 | 69頭 | 2.46倍 |
| 栗東・友道康夫 | 28頭 | 65頭 | 2.32倍 |
| 栗東・杉山晴紀 | 28頭 | 69頭 | 2.46倍 |
| 栗東・福永祐一 | 20頭 | 49頭 | 2.95倍 |
福永厩舎の預託数は「49」、余裕があるように見える。しかし預託数/馬房数は、同じ栗東のトップステーブルよりも高い「2.95」、つまり「馬房回転数が異常に高い」のだ。ここに現2歳馬が入厩してくると、馬房が一気に回らなくなる可能性が高い。昔から懇意にしている馬主や、世代トップの素質馬ならまだしも、まだ関係の薄い馬主や、少し力が劣る馬は後回しにならざるを得ない。高すぎる馬房回転数の前に「ガンガンいこうぜ」の作戦は使えないとみた。
総合評価
血統評価:D
個体評価:Z
総合評価:Z
米欧混血のズブさが出る配合で、一本調子でポテンシャルの高くないタイプ。活力・健康面は良好だが、牝馬でデビューが遅めになりそうな点、福永厩舎の馬房数の問題から、使い込めないリスクが高い。適正距離は1000-1600m、短距離を一本調子に押し切る競馬が合う。キレを要求される競馬は苦手であり、溜めが利かないので強い相手は頑張れない。重馬場は苦手、ダートは得意。
(POG的評価基準)
S評価:特注馬
A評価:絶対に指名検討したい
B評価:指名を検討したい
C評価:情報次第
D評価:オススメできない
Z評価:Z候補
.png)
コメント